自戒

ポケモンを3ヶ月近く封印していましたが、真皇杯というシングルバトルの一大イベントが開かれると知ったので、その大会の参加を目的に再び期間限定ですが復活をすることにしました。
ORASが発売されて大体2ヶ月は経過し、環境も色々と整ってきたので今一度自分が構築を作る上で考えてることや気を付けなければいけないことを記事にして自戒しようと思い、今回の記事を作成しました。
長い一人語りになる上に、あくまで自分の考えであって他人の考えを否定する記事ではないことを先に申し上げておきます。


●構築のスタート
「どんな6匹を使おうか」ということは社会人だろうが小学生だろうが誰もが考える基本中の基本である。しかし、バトルに勝ちたいのならば注意しなければいけない最大のポイントであり、勝敗を左右する6割を占めていると個人的には思っている。
そんな構築を作るのに当たって、恐らくほとんどのプレイヤーが最初に考えることは
1、特定のポケモンを使いたいから、そのポケモンを中心に残り5匹を決めていく。
2、特定の2〜3匹の並びが話題になって、そのポケモンらを軸に残り3〜4匹で穴埋めしていく。
の2パターンであると思っている。
前者は主にメガ進化ポケモンを中心にされると思われる。例えばガルーラやゲンガー、ボーマンダ等が多いはずである。
後者は特定のギミックが主に該当するものである。ボルトランドやクレセクチート等色々ある。
どちらがいいわけではないが、これらの考えは基本データを必要とするはずである。
ここで言うデータとは、「そのポケモン種族値・覚える技」「他人の構築」「大会のKP」らのことであり、少なくとも自分の頭の中で全て解決できる人間はいないと思う。
「他人は他人、自分は自分だからオリジナルの構築を使いたい」という人がいると思うが、僕はそんなことは絶対に出来ないと思う。完璧なプレイヤーなどいないし、高い勝率を出し続ける人でさえ、絶対に他人の構築の影響があるはずである。寧ろ他人の構築のリスペクトこそが、構築の完成度を上げる手段であると僕は思う。
だからこそ、迷ったときは誰かの構築の記事を見たり、単体考察の記事を見るのが一つの解決策であるため、積極的に活用するべきである。



●どんなポケモンを採用するか
勝ちたいという欲求に基づくのであれば、「強いポケモン」と「強いアイテム」の2つを兼ね備えたポケモンを採用するのが当然である。
強いポケモンの条件を個人的な考えでまとめるならば
1、高い合計種族値
2、高い威力の技を覚える
3、強力な特性を持っている
4、弱点が多すぎず半減が多いタイプ
5、強い勝ち筋を持っている
の5点が理想であると思う。
5点全てを満たすポケモンというのはそうそういないものであるが、少なくとも1は絶対に満たすポケモンであることが最低条件にするべきである。それが準伝説、600族、メガ進化ポケモンだ。

強いアイテムとは
1、行動回数を増やす
2、そのポケモンの長所を生かすことができる
のどちらか二点が満ちているアイテムである。
1に該当するアイテムの代表例が「気合のタスキ」、「オボンのみ」、「ラムのみ」、「カゴのみ」、「とつげきチョッキ」、「たべのこし」、などである。
2は「命の珠」、「こだわりメガネ」、「こだわりハチマキ」、「ゴツゴツメット」、「メガストーン」などだ。
こだわりスカーフ」は強いアイテムではないかと思う方もいるかもしれないが、僕はこれは「デメリットを解消するアイテム」であると位置づけている。決して弱くはないが、強いアイテムではないと思っている。その構築の弱点を、デメリットを解消させるアイテムを持たせたポケモンによって克服できるという理由ならば採用していいが、そうでもないのに採用するというのだけは極力避けたい。

強いポケモンの定義に該当しないポケモンを採用しないということをなるべくしていきたいが、強いポケモンの条件を満たしていないけれども採用せざるを得ない構築を作ることも同時に避けるべきことである。強いポケモンで5匹固めたにも関わらず6匹目が弱いポケモン又は弱いアイテムを持たせてしまっては、強い構築とは言い難い。
ポケモンやってる人にはこれらに該当せず、ただこのポケモンを使いたいから採用しているという人も中にはいる。その人の考えが「勝ちたい」に該当せず「使ってみたい」「楽しくやりたい」に該当しているのならば尊重するべきである。ただ「弱いポケモンを使って勝つ俺ってカッコイー」みたいな自己満足のためにポケモンをやることはオススメしない。「勝ちたい」に該当しているのに「弱いポケモン」を採用しているのは矛盾している。それでも勝てるというのならば、その人のプレイング技術や構築を組む能力が飛び抜けているのだと思うのでそれはそれで素晴らしいことだと思う。ただしその考えを人に押し付けるようなことだけはしてはいけない。



●どんな型にするか
ポケモンを使用する上で技構成や努力値調整を考えるのは当たり前のことだけれども、意外とミスをしやすい場所でもある。
そのポケモンの型が、構築にマッチしていなければそのポケモンの強みも発揮できないし上手く勝つことができない。誰もがそういう体験はするものであり、最初から理論が完璧であるということはまず有り得ない。
そんな努力値調整であるが、よく見るのが他人の構築の並びを拝借し、技構成や努力値調整をオリジナルの物にするという手法だ。勿論他人の強そうな構築を真似するのは勝ちたいのならば寧ろするべきことであるが、拝借した構築及び並びが既に高い完成度を得ている場合、そうした行為は逆に構築の完成度を下げる要因にもなる。
もし、自分は別の調整をしたほうが良いんじゃないかと思うのならば、まず一度全く同じ型を使ってみて、本当にその調整をした方が良いと判断してからするべきである。机上論で考えていることと、実際の対戦の感覚のズレというものは想像以上に大きいものである。時間がないという理由があるならば仕方ないが、その机上論をぶっつけでやらなければいけないみたいな事態は極力避けたい。オフや大会までの時間の使い方を大切にするべきであり、大会直前まで構築が決まらないということはしないよう事前の準備をしっかりするべきである。



●地雷型について
個人的な「地雷」の解釈としては「特定のメタに対するメタ」であると思っている。
例えば203ガルーラ。HP満タンの状態でゴツゴツメットクレセリアが受け出すタイミングでグロウパンチを合わせ、捨て身タックルでガルーラが生存するという調整を施すようなポケモンを僕は地雷型と思っている。他にも鬼火で対策をしている構築に対するメタの空元気ガルーラやクレセドランに勝てるどくまもマンムーのようなポケモン等が該当する。
これらのポケモンの存在や強さを否定はしないが、「その構築においてその地雷型が最善」でなければ地雷型を採用するメリットは全くない。ただ強そうだから採用しようなどという考えは、流行りのファンション着とけばモテるみたいな発想と同類である。



●誰かの真似をする
誰かの強そうな構築や並びを真似するというのは、勝ちたいという意思に基づくのであれば当然の行為である。
ニコニコ動画ポケモン動画では、「これ○○のパクリじゃん」みたいなコメントがよくあるが、自分が勝ちという目的に沿っているのであれば気にすることのない話である。
寧ろ僕が怖いのは、誰かの真似をすることが恥ずかしいことだと思ってしまうことだ。人の構築を使って負けるとなると、その構築の作者の名誉や実績を傷つけるみたいな考えだと思うことである。確かに負けるのは怖い。だけどその作者が使っても100%勝てる保障は絶対にない。負ける原因は自分自身のプレイングや構築理解度の低さに尽きると思う。勿論上手く立ち回っても運で負けることがあるかもしれない。ならば、運で負けるのならばしょうがないと割り切ってプレイングミスで負ける確率を下げる努力をするべきである。当たり前だが、人の構築そのものを批判するというのは論外である。



●選出
構築が完成して、次にやるべきことは「実践」である。
実践で意識しなければいけないのは「構築の強み・弱みの把握」や「勝率」に意識が行きがちだが、僕が一番気をつけるべきことなのが「正しい選出ができているか」であると思う。
構築によって6割勝敗が決まると先ほど言ったが、実際の選出によって3割は勝敗が変わると思っている。氷統一パーティにドラゴンタイプや飛行タイプのポケモンを出そうとはまずしないであろう。そんなように、どれだけ勝てる構築かを確認するよりかは、きちんと正しい選出をして勝てるか負けるかを把握することが構築の勝率を上げるポイントであると思っている。
もし、特定の構築に対してこれが正しい選出であったとしても勝てないというのならば、それはその構築の弱点であると判断できる。そこで初めて「改良」をするべきである。



●読み
「読み」というと相手の行動を読むみたいな感じに思えるが、実際のところ自分の要求であるというのが事実である。なぜならば、その読みが100%確実であることはまずなく、相手が自分の行動を予想してそれを逆手にとった行動をすることもあり得るからである。例えば初手相手のガブリアスに対して自分はクレセリアを出したのに対して、自分からしたら相手は引っ込むものだろうと思って電磁波を選択したのに、相手が居座って剣の舞を選択するケースもある。
昔から「安定行動だけして勝つのが理想」と言われるが、その安定行動が自分にとって果たして本当に安定行動なのかを考慮しなければならない。その安定行動を支える要因となるのが「データ」である。相手がこの対面でこういう行動をするデータがあるないで、その読みの信ぴょう性が大きく変わる。データもないのにも関わらず、この行動が安定行動だと思っている内は安定行動とは言えない。



●運
「運負け」は先程も言ったが、ポケモンをやるならば寛容せざるを得ない要素であり、残り1割の勝敗を左右すると思う。同様に「運勝ち」についても、あったらラッキー程度に思うべきであり、運勝ちしなければ勝てないような状況は減らすべきである。
構築記事に「○○の攻撃を確定△発〜」みたいな表記がよくあるが、僕はこれは半分正解で半分間違っていると思う。なぜならばその技の急所率や追加効果率を全く考慮していないからである。そんなことを一々気にしてられるかと思うかもしれないが、事前にそのような事象が起こりうる確率を知っているだけで、寛容力は大きく異なるはずである。運負けを主張したいのならば、自分の選出やプレイング、構築の欠陥を全て把握した上で本当にその事象が運による負けなのかを表記しなければならない。



●最後に
ポケモンというのは本当に色々な人の考えによって成り立つ奥の深いゲームだと思ってます。
ある人はこう考え、別の人はこう考えるという無限大のパターンの中で、自分にとって最高の選択をし続けるというのはとても大変です。
それでもポケモンが楽しいと思えるのは、誰かの支えがあるからだと思います。誰かの支えがあるからこそ、僕は今こうしてポケモンを再び始めようと思ったし、そのきっかけを作ったのは様々なオフ会でした。2012年の秋に行われた第24回シングル厨こそが僕にとっての原点であり、今の僕がポケモンを続けている要因でもあります。
もし、この記事を読んでいる人で「オフ会には興味あるけど一人で行くのが怖い」と思う人がいたら、そのオフ会に行く人にTwitterで声をかけてみたり、会場で同じブロックの人に積極的に話しかけてみたりする勇気を持って欲しいです。初めは少し怖いけれども、その勇気が今後の人生において役立つ時が来るかもしれません。

ここまで読んでくださってありがとうございました。
真皇杯関東予選まで残り2ヶ月ありませんが、少しでもいい構築が出来るように精進していきます。